脊髄損傷 リハビリ
2015年1月7日
脊髄損傷とは
脊髄損傷とは、脊柱に強い外力が加えられることにより脊椎を損傷し、脊髄に損傷を受けるものをいい、脊髄実質の損傷により、痛み、しびれなどの症状、四肢・体幹の運動障害、膀胱直腸障害などが生じる病態をいいます。
脊髄腫瘍やヘルニアなどの内的原因よっても類似した障害が発生します。
損傷の程度により、完全損傷と不全損傷に分けられます。
<完全損傷>
完全な四肢の麻痺状態になります。多くの場合、骨折や脱臼を伴います。
<不全損傷>
不全損傷は損傷部位によって以下のように分けられます。
①中心性損傷型
脊髄の中心部にある灰白質を損傷することで、上肢の麻痺、手の痛みを呈します。不全損傷で最も多いタイプです。
②半側損傷型(ブラウンセカール)
脊髄の半側を損傷することで、損傷側の運動障害と深部知覚障害、反対側の表在知覚障害を呈します。
③横断性損傷型
脊髄全体が損傷されますが、不全麻痺を呈します。発生傾度は低いです。
症状
上肢の症状としては、上肢の運動障害、筋力低下、巧緻運動障害(細かい指の動きが必要な運動の障害)、知覚障害などの症状を呈します。
完全麻痺では、損傷部の支配する筋肉を動かすことができなくなります。関節周囲の麻痺筋の骨化なども起こります。
下肢の症状としては、歩行障害、歩行不能、知覚障害などが起きます。
さらに失禁、尿閉、便秘といった膀胱直腸障害も起きてきます。また、頸髄や胸髄の損傷では呼吸障害が起こります。他にも、損傷部以下の自律神経障害、それによる消化器障害が起きてきます。
リハビリ
急性期では、合併症の予防を目的としてリハビリテーションを行います。
良肢位保持(枕、タオルなどを使用し筋緊張を和らげます)、褥創の予防、沈下性肺炎の予防のための体位変換、関節拘縮や静脈血栓症の予防のための他動的関節可動域訓練、筋萎縮予防のためのマッサージ、鍼灸治療、肺炎や呼吸機能低下の予防のための呼吸訓練などを行います。
回復期では、寝返り、座位、起立訓練、移動動作訓練、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)訓練、筋萎縮予防のためのマッサージ、鍼灸治療などを行います。
タグ: リハビリ 脊髄損傷
Posted by 訪問マッサージひまわり at 19:15 / 病名 脊髄損傷 リハビリ はコメントを受け付けていません
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