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‘リハビリ介助の仕方’ カテゴリーのアーカイブ

床から起きて立ち上がる、床に座る動作とは?

2016 年 10 月 18 日 火曜日

こんにちは。マッサージ師の太田です。
夏の暑さもやわらぎ最近は肌寒い日も多くなってきましたね。
朝晩は特に冷え込みが強く風邪をひきやすい季節になってきましたので体調にはお気を付けください。

今回はこんなことをご紹介します。
床からの立ち上がりは、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を自立するためには欠かせない動作です。
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下肢の力のみでしゃがんだ状態から立つ動作を行うことができれば問題はないのですが、この動作ができない場合には上肢の支えが必要になります。

床からの立ち上がり動作は、運動障害の程度によってバリエーションの多い動作です。

脳梗塞後遺症に多い片麻痺がある場合では、代表的な床からの立ち上がり動作として
①しゃがんだ状態からの立ち上がり
※運動機能が高く自立している人にみられます。
②高這い(お尻を高く上げて這うこと)からの立ち上がり
※一番多くみられるパターン。運動機能が低くても可能なもので、介助ではこのパターンをとることが多いです。
③台座を用いた立ち上がり
※バランスが悪く足の力が弱い患者様に適応されます。
などがあります。

片麻痺は、座った姿勢からお尻を持ち上げて片膝立ちになり、次に麻痺のない方の下肢を中心として立ち上がります。
このとき体のバランスをとるために上肢の支えが必要です。

床に下りるときは、基本的に立ち上がり動作と逆の順序で行います。

この場合でも、介助を受ける患者様の運動機能に合わせて、一定のところまでしゃがんでから床に手をついてもらうか、先に手をついてもらうかを選択するようにします。

介助者は患者様にとってより安全な方法を選択することがとても大切です。

ポイント①

①介助者が知っておくこと
床からの立ち上がり・下りる動作では、体のバランスをとるために上肢の支えが欠かせません。
しかし、介助を受ける利用者様の運動機能が低いほど、上肢の支えに依存する傾向が強くなってきます。
これは立ち上がり動作に必要な重心移動を難しくすることにもなりますので、介助者は介助する上で知っておく必要があります。

②片膝立ちを促す
床からの立ち上がりでは、床からお尻を持ち上げる瞬間に一番力が必要です。介助者は介助を受ける患者様の後ろからお尻を抱えて、利用者様の体の向きに合わせて回転するように介助します。
麻痺がある側の下肢を適切な位置に保つことができない患者様はバランスがとれず不安定になりやすいです。
そのため、介助者が利用者様の下肢の位置を保持して、足が床にちゃんとついて膝が安定する位置に下肢を固定するようにします。

この姿勢が不安定になると、次の動作が困難になってしまいます。

ポイント②

麻痺のない方の下肢へ重心を移動してから立ち上がる
介助者は介助を受ける患者様の麻痺のある方の後ろ側から体を支えて援助をします。

介助者は介助を受ける患者様のお尻を持ち上げて片膝立ちになってもらい、麻痺のない方のつま先を返して膝を床から浮かせて高這いの姿勢(お尻を高く上げて這うこと)になります。
※このとき介助者は患者様の片膝立ちが崩れないように麻痺側の後ろ側から手で膝と腰を支えるようにしましょう。

利用者様は、麻痺のない方の足に体重移動ができたところで床から手を離し、体を起こして立ち上がります。
※このとき介助者は膝を支えていた手を麻痺側の胸に移動させて患者様の体を起こして立ち上がるようにします。

利用者様が手を床から離したときがバランスを崩しやすいので介助者は注意するようにしましょう。

脚力が弱い方の場合は、麻痺のない方に台座を用意して上肢の支えを利用して立ち上がりを行うようにします。

ポイント③

床に下りる際に手をつく位置とタイミングを指示する

床に下りる動作を行うとき、介助者は介助を受ける利用者様の麻痺のある方の後ろ側に立ち一緒に動作を行います。

介助を受ける利用者様がしゃがむ動作ができる場合には一緒にしゃがみながら、手をついてもらいます。

その際、手をつく位置は麻痺のない方の外側についてもらうと安定します。

しゃがむことが困難な利用者様の場合には、高這い(お尻を高く上げて這うこと)をとるようにして先に床に手をついてもらいます。
※このとき、利用者様は前方にバランスを崩しやすいので介助者は利用者様の腰を支えて安定させるようにしましょう。

手が床についたら麻痺のない方の膝を床につけ、その後すぐに麻痺のない方へ体を回すようにして座ってもらいます。

高這い(お尻を高く上げて這うこと)が困難な患者様の場合には、台座を用意し、台座に麻痺のない方の手をついてもらってから膝を床に下ろして座る方法を行うようにしましょう。

ポイント④

片膝立ちを保持できない利用者様の立ち上がりの介助方法
これは脳性麻痺や四肢麻痺のように、体のバランスが悪く上肢の支えを利用できない場合に用いる方法です。

☆方法の手順
1 介助者は介助を受ける利用者様の後方に立ち、両方の脇から手入れて利用者様の両腕を手でもって抱えるようにします。
2 両膝もしくは麻痺のない方の膝を立てて座ってもらいます。
3 介助を受ける利用者様に体を前に倒してもらい、麻痺のない方の足に体重を移動させます。
4 そこから利用者様に床を蹴ってもらうタイミングに合わせて、介助者は体を引き上げるように立ち上がりを介助します。

この方法は片麻痺に対しても、周りに支えになるものがなかったり、短い時間で介助をしなければならない場合に有効です。

自立することによる効果

床からの立ち上がりなどの日常生活動作の介助をおこなうことで利用者様の自立を促すことが期待できます。

介助により体を動かすことで、寝たきりや廃用性症候群を防ぐこともできます。
また介護者との関わりにより、気分転換にもなり、リハビリに対する意欲も向上します。

寒い時はぜひ!!足浴の方法

2016 年 3 月 1 日 火曜日

こんにちは。
マッサージ師の太田です。
今日から3月ですがとても寒い一日でしたね。雪も降っていました。
3月と聞くと春をイメージしますが、まだ寒暖差が激しい日が続くと思うのでお体にはお気を付けください。
また、インフルエンザも流行が続いているので気を付けてくだざい。

さて今回はこんな寒い日にも有効な足浴を紹介したいと思います。
足湯は耳にしたことがある人は多いと思いますがイメージは足湯と似ています。

足浴とは?

足浴は、足部をお湯に浸して洗うことをいいます。
足部を温湯につけることで血液の循環を促すのです。
足浴は、汚れた足をきれいにするだけでなく、足の血行を改善し、冷えの予防としても効果的です。

足浴の効果

足浴によって足先の血液の循環を良くすることで全身が温まり、床ずれの予防にもなります。

寝る前に足浴を行えば、身体がリラックスして、グッスリと眠ることもできます。

冷えや血行不良が原因となる膝や関節の痛みにも効果的です。

足浴の準備

足浴の準備として、「40℃前後のお湯」、「タオル」、「ビニールシート」、「石鹸」、「バケツ」を用意しましょう。
足浴を行うとき、お年寄りの方には背もたれのあるイスに座っていただくと楽に行えると思います。
冬場は足浴中は足以外の場所がなるべく冷えない様に、膝からタオルをかけて寒さを防ぎながら行うとより効果的だと思います。

足浴の注意点

・1回で長時間の足浴をすると、かえって疲労感が増すことがあります。足浴は10~15分程度にとどめましょう。

1回で効果を期待せず、根気よく続けることが大切です。特に冷えが気になる方の場合、開始当初は体の温まりが感じにくい場合があります。

心臓病、高血圧、低血圧、糖尿病や神経障害などの症状がある場合、足湯をするときは、38℃くらいの低い温度で10分間程度から始めていきます。体調を確認しながら慣れてきたら徐々に足湯の時間を延ばして下さい。

足浴の方法

両足をお湯に浸して洗います。洗うときは片方ずつ洗います。洗う順番としてまずは、足首から膝にかけてせっけんをつけて洗い、その後足首から指先まで洗います。images

指の間は汗や汚れがたまりやすいので丁寧に洗いましょう。

足全体をマッサージするようにもんで洗うと、より血行が良くなります。
洗い終わったらお湯をかえてすすぎます。

すすぐとき、指の間のせっけんもきれいに落としましょう。

すすいだ後は、水気が残るとせっかく温まったところが冷えて行きやすいので、乾いたタオルで指の間までしっかりふきます。

水気をふきとった後は、足が冷えないようにすぐに靴下をはかせるようにしてください。

★特に足の冷えが気になる方は、2つ洗面器を用意して温冷浴をすることも効果的です。お湯に5分、お水に30秒足を浸します。これを3~4回繰り返し最後は水でおしまいにします。

交互に入れることで血管反射がよくなり、効果がさらに高まります。

寝たきりの方の場合、全身の循環が悪くなります。
足浴で全身が温まり、循環が良くなった時にマッサージを行うとさらに効果が高まります。

関節の硬縮や筋肉の緊張・筋力低下などがある方は足浴と一緒にマッサージをすることもおススメです。

訪問マッサージひまわりでは無料体験を随時行っております。
マッサージに興味を持たれている方は是非一度無料体験を受けていただくことをおススメします。

訪問マッサージで便秘も解消!岐阜市の訪問マッサージ・リハビリ

2015 年 12 月 22 日 火曜日

こんにちは。マッサージ師の太田です。

先週はだいぶ寒く近くの山も雪で白くなっていました。
今年もあと一週間弱で終わってしまいます。終わりよければすべて良しとなるよう、体調には気をつけてよい大晦日を向かえらるように気をつけたいですね。

高齢者の便秘の原因

今回は便秘について詳しく見て行きたいと思います。

高齢者の便秘の多くは「弛緩性便秘」と言われています。

加齢に伴い、腹筋や大腸の運動が低下していきます。
そうなると腸が緩んだ状態となってしまい、腸の内容物(後の便になるもの)の移動が遅くなってしまいます。
遅くなることで、内容物の水分が腸に吸収されすぎてしまい便が硬くなって排便までの時間が長くなってしまいます。

それと併せて、加齢による筋力の低下が腸のぜんどう運動を低下させ便秘となってしまうのです。
腸のぜんどう運動は体全体の筋力が必要となるんですね。

さらに排便までの時間がかかってしまうことで直腸は太くなります。ですが、筋力の低下により排便の際のいきむ力が弱くなってしまっているので、便が硬く太くなって腸に溜まってしまい便秘の原因ともなります。

特に脳梗塞後遺症や骨折によって寝たきりの方の場合、筋力の低下による「弛緩性便秘」が起こりやすくなります。直腸や肛門の感覚が鈍くなり、排便の為の反射機能も低下してしまうので、さらに便秘を悪化させてしまいます。

「便秘なんですぐ良くなる」と軽く考えそのままにしてしまうと、腸閉塞や食欲減退など様々な弊害が出てきてしまいます。
ですから、そうならないためにも家族様・介護者の方も「排便ケア」を行っていきましょう。

自宅でできる排便ケアの方法

①お腹を温める。

温めることで、腸の動きがよくなり便が出やすくなります。
温める方法としては、蒸しタオルを用意しお腹や腰にあて温めましょう。

②お腹のマッサージをする。
おへそのあたりに手を重ねて置きます。
時計回りを意識して、左下に向かって圧迫しながらマッサージをしましょう!
出そうでもなかなか出てこないときは、お腹の左下を肛門方向に向かって強めに押してみましょう。

これらの方法はご自分でもご家族様・介護者の方でも行うことができます。
強く行えばよいということではないので、その時の体調により強さを調節してください。

訪問マッサージでも便秘解消できます

訪問マッサージひまわりを利用されている利用者様の中にも寝たきりや筋力の低下による便秘で悩んでみえる方が多くみえます。

便秘
そんなときはお体の状態に合わせて腹部マッサージなどを合わせて行うことがあります。
慢性の便秘などの体調不良からリハビリなどの意欲低下が起こることも少なくない為、補助的に腹部のマッサージなどを行うことにより、意欲の向上にも効果が期待できます。

さらに、拘縮予防や筋力の維持・強化のための運動療法を行うことで、低下してしまった体の機能が活性化され、腸の蠕動運動が起こりやすくなります。

実際に利用者様からも「マッサージの後は体がポカポカして楽になり、おなかの調子も良くなる。」とお喜びの声などもいただいています。

便秘などの体調がすぐれない場合も、お気軽にご相談ください。体調に合わせた施術を行います。

便秘を予防・解消するためには、家族様・介護者の方の排便ケアも大切です。
少しでも利用者様の体調が改善されるように一緒にがんばりましょう!

予防策をしても便秘がひどく、改善みられない場合は、一度医師に相談しましょう。

訪問マッサージひまわりでは無料体験を行っています。
もしこのように便秘などのお悩みがある方は、一度無料体験を受けていただくことをお勧めします。
これが体を変えるきっかけになるかも知れません。

※写真はイメージです。

「寝たきり」の原因と防ぐ方法とは?

2015 年 1 月 30 日 金曜日

日本人が寝たきりになる原因は様々ありますが、もっとも多い原因は「脳血管疾患」であることが分かっています。

他にも、「認知症」「骨折・転倒」などがあります。

「脳血管疾患」には、脳の血管が破れて起こる「脳出血」「くも膜下出血」、脳の血管が詰まってしまう「脳梗塞」などがあります。

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脳は神経細胞の集まりです。部位によって役割が決まっており、ここで血管に異常が起きると今まで司っていた機能が失われてしまうことが多くなります

体が思うように動かせなくなったり、「寝たきり」になってしまうのはこのためなのです。

「脳血管疾患」は、その部位や再発の危険性などから予後があまり良くない場合があるため、重い後遺症で「寝たきり」になってしまうとご本人はもちろんのこと、ご家族様など周りの人にとってとても大きな負担になります。

そこで「寝たきり」に防ぐためにとても大切なリハビリがあります。それは、「座る」ということです。

「座る」というリハビリを行うとつぎのような効果があるのです。

まず座ることで、身体を支える筋肉を使うため、身体が強くなり、筋肉・関節が固くなるのを防ぎます
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また、寝たきりのためいつも同じ天井ばかりを見ていた単調な生活が、座ることで見える景色が一変し、世界が広がります

座った姿勢を保てたら、車椅子に乗って外出もできます

さらに、車椅子に乗れたら、いろんな所に出かけて様々な人との出会いや季節の移り変わりを感じることができ、また寝たきりで食事の時だけベッドを起こしていたときとは違い、他の人と一緒に食事ができます

そうなれば自然と会話をする機会も多くなり、いろんな人とコミュニケーションをとれて生活が楽しくなります

ほかにも血圧の調節機能を改善して、起立性低血圧の予防になりますし、体のバランスを改善して、立ったり歩いたりのリハビリにもつながります

「座る」リハビリを行うことで寝たきりを予防でき、また座ることができれば寝たきりの時よりもずっと多くのことができるようになります

そうなれば、生きる意欲を取り戻し、表情が生き生きとしてきて、再び人生を楽しむことができるのではないでしょうか。

寝たきりはつくられる

高齢者の方の場合、怪我や病気になると「危ないから・・・」などの理由でつい家族や周囲の人が世話を焼きすぎてしまうことが多くあります。

そうなると、「いろいろ世話をしてもらえるから」と周囲への依存心が強くなり、結果として寝たきりになってしまうのです。

また、過度に安静にしすぎてしまうと、身体機能が低下してしまいます。そうなると、筋力の低下などが原因で寝たきりになってしまいます。

これらを防ぐために、怪我や病気がある程度回復したら、なるべく早く起き上がるようにし、少しでも体を動かすことが大切です。

また、ご家族の方も高齢者が自立して生活を送れるようにするために、世話を焼きすぎず、少し支えるなど自立の支援にとどめましょう。

膝の痛みについて

2014 年 11 月 11 日 火曜日

膝の痛みは、加齢によりその症状を訴えられる方が増えていきます。
膝の痛みと言っても、痛みの原因が様々です。
今回は、膝についてのお悩みで多い例をご紹介いたします。

肥満による膝の痛み

太りすぎの患者様の膝の痛みのほとんどは「変形性膝関節症」による痛みが多くあります。

まず、肥満の方で膝の痛みが出た場合、まずこのような質問をします。
・もともと膝が悪かったか
・以前にどんな診断と治療を受けたか

これにより大体の背景が把握できます。

次に膝に腫脹があるか、触診で熱感があるか、左右差があるかなどを調べます。

変形性膝関節症の場合、普段は腫脹や熱感は認められませんが、急性の炎症を起こしている場合は、それらを認めます。
炎症が起きているときは、原則として膝を冷やし、炎症をおさえるようにします。

また、炎症が起きているときは、痛みを我慢できる範囲内でADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を行うようにし、無理な運動は避けるように指示します。

痛みは1~2週間で軽減する場合が多いので、炎症が治まってきたら、すぐにADL・関節運動の量を増やしていき、できるだけ早く元の生活にもどすように関節可動域訓練などのリハビリを開始します。

膝の水

よく「膝に水がたまっているから悪い」、「膝に水がたまっていないから良い」と思われている方がお見えですが、医学的には「よい・わるい」というわけではなく、「膝に水かたまる」というのは、あくまでも膝に炎症があるために起こっている一症状にすぎません。

そもそも、膝の水ってなんなんでしょうか?

「膝の水」と言われているのは、骨と骨をスムーズに動かすための役割をしている「関節液」というもののことをいいます。膝には関節包という関節を包む袋のようなものがあり、その中に関節液が入っています。

この関節液自体が痛みの原因にはなりませんが、関節液の量が多くなってくると、関節が張って動かしにくくなります。この時に膝を曲げようとすると、痛みが出てくることがほとんどなのです。

関節を水風船に例えるとわかりやすいかもしれません。
少し水の入った水風船なら、ゴムに余裕があるためある程度なら曲げたり捻ったりしても大丈夫ですね。しかし、限界までに水を入れた水風船はどうでしょうか?
ゴムに余裕がないため、曲げたり捻ったりできませんね。無理に形を変えようとすれば、ゴムが耐え切れず割れてしまいます。
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そのようになったときは、整形外科などで膝の水を抜くことがあります。

「一度膝の水を抜くとクセになる」と信じて見える方もお見えですが、そんなことはありませんので安心してください。

まず水がたまるのは膝に炎症が起きているからなのです。

たとえば、
「あなたが風邪を引き、鼻に炎症が起きて鼻水が出たとします。
あなたは、鼻水がでてきたので鼻をかみましたが、鼻水はどんどん出てきました。」

このとき、鼻水をかんだから新しい鼻水がでてきたわけではないですよね?

風邪が治れば、鼻水も治まります。

ようするに「鼻の炎症→膝の炎症 鼻水→膝の水 鼻をかむ→水を抜く」ということです。

なので、膝の水を抜いたからといってクセになることはないんです。

移乗動作(トランスファー)とは

2014 年 11 月 5 日 水曜日

移乗動作とは、ベッド、車椅子、自動車、トイレ(便器)など他のものに乗り移る動作のことをいいます。

車椅子使用者が日常生活を営む上で欠かせない動作でもあります。
また、移乗動作を訓練することは、自立を早めることにつながります。
この動作を行うには座位が安定していることが大切です。
※ここでは車椅子からベッドへ移乗する方法について紹介します。

移乗動作の流れ 介助なし

①車椅子をベッドにできるだけ近づけ、次に浅く腰かけ、背すじを伸ばします。
②体を前に傾けて腰を浮かせて立ち上がります(中腰姿勢の状態になります)。
※体を前に傾けたとき、ベッド側(麻痺のない方)の手をベッドにつきます。
③片足ずつ踏み変えるか、両足をつけたままで体を方向転換させ、お尻をベッドの方に向けます。
④おじぎをしながら膝を曲げていきゆっくりと腰を下ろして座ります。

注意する動作 その①

移乗動作の中には、体を方向転換させる動作があります。
方向転換とは、立った姿勢を保ちつつ、体の向きを変える動作です。
この方向転換は難しい動作でもあります。

この方向転換には、
・足を一歩ずつ踏み変える
・両足をついたまま手すりを使って体の向きを変える
などいくつかの方法があるのですが、今紹介した方法はどちらも重心をつま先や片足に乗せます。

このときバランスを崩しやすいので方向転換は難しい動作なのです。
この難しい動作でも、バランスを崩さないように介助者が軽く助けることで安全に移乗が行えるようになります。

注意する動作 その②

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移乗動作の中には、ベッドや車椅子などの条件に影響されやすい動作があります。
それは、立ち上がり動作方向転換の動作です。

立ち上がり動作を行う際、ベッドや車椅子の座る面は高い方が立ち上がりが楽になります。
しかしその反面、移乗先の座る面が高すぎると深く腰掛けることが難しくなるので注意が必要です。

手すりやベッド柵の位置、アームレスト(肘掛け)の形によって立ち上がりや方向転換がしやすくなる場合もあります。
また、車椅子のベッド側にあるアームレストやフットレストが取り外しできるとさらに安全に移乗動作を行うことができるので覚えておきましょう。

ベッドで利用者様を手前に移動させる介助方法

2014 年 11 月 4 日 火曜日

脳梗塞後遺症や様々な理由で寝たきりとなられている方の多くは、自分自身の力で体の向きを変えたりできなないため、介助により体を移動をおこなっています。

介助を受ける方の体の向きを変えるといった動作の前に、仰向けのまま横に移動させなけらばならない場合があります。

まず、この移動の場合には、無理に全身を動かそうとすると大変です。また、無理に体を動かすことで介護を受ける方に負担が多くかかってしまいます。

ですから、体を移動する場合は、上半身と下半身に分けて動かすようにしましょう!

その方が、移動がスムーズに行えますし、利用者様の体にかかる負担も少なくて済みます。

上半身の移動の介助

① 介助を受ける方に声をかける
この動作を始める前に本人に「今から横に動かしますね」など声をかけておきましょう。それだけで本人の不安を取り除くことができます。急に体を動かそうとすると不安になり、体が硬直してしまい、移動がスムーズにできなくなります。

② 手で首、肩を支える
片方の腕を介助を受ける人の首の下に差し込み、腕で首を、手で肩を支えます。

③ 移動させる
空いている方の手をベッドにつき、ベッドを押すと同時に、首、肩を支えている手で介助を受ける人の体を軽く持ち上げながら手前(横)に引きます。

部分介助の人では、移動のときに頭を少し動かしてもらうようにすると介助が楽になります。

下半身の移動の介助

① 介助を受ける方の膝を立てる
膝を立ててもらうことで腰を浮かせやすいようにします。自力でできる方には自力で立ててもらいます。

② 腰を支える
片手を腰の下に、もう一方の手を膝の少し上に入れて腰と脚を支えるようにします。

③ 手前に移動させる
両手で支えた下半身を手前に引きます。介助を受ける人が重い方の場合は、ベッドに膝を刺させている側の足をのせ、腰を支えている側の足をベッドの側面に当てて引くと少ない力で手前に引くことができます。

ある程度自力でできる人では、できるところは自力で動かしてもらうようにすると介助が楽になります。

日常の変化を観察しよう

2011 年 7 月 16 日 土曜日

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いつも同じように見えても、毎日お年寄りの方の体調や病気の症状は違います。
これに気がつけなかったり、軽く見ていると思わぬ事態になる可能性も少なくありません。
本人様に「調子はどうですか?」と聞いたとき、答えられる方も見えるかもしれませんが、
そういった方ばかりではないこと、本人様でも気がつかないような変化もあることをよく知っておきましょう。
そのためには「いつもと少し様子が違うな・・」と気がつくことが大切です。
では、ここで、日常で特にどんなところをチェックするといいのかを紹介します。
チェック項目
①顔の表情、顔色
②声のはり、克絶
③肌の色、つや、むくみ
④体の姿勢・手足の動作など
⑤淡の量、色
⑥呼吸のペース、深さ、数
⑦尿・便の回数、色、量
⑧食事の量、好みの変化
⑨普段の生活リズムとの違い
⑩体温、脈拍、血圧

日誌やチェックノートなどをつけるといいでしょう。
これらを毎日チェックすると、日常の変化が良く分かると思います。
本人の体調、状態を把握しておくこと、わずかな変化にも気がつくことが大切です。

介助による車椅子への移乗【肘かけが外れる車椅子】 

2011 年 2 月 7 日 月曜日

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乗り移りが困難な人には、肘かけ(アームレスト)が外せるたり、
跳ね上がるタイプの車椅子を利用すると、移乗が楽になりますし、
介助者の負担も減りスムーズに移乗ができます。
車椅子の移乗
① 車椅子をベッドに斜め30°の角度で横づけにしたら、ぴったりとベッドにつけます。
② 肘かけを外します(跳ね上げます)。
③ 介助を受ける人には、介助者の肩に手を回してもらい、介助者はその人の脇を下から支えます。
④ お尻を横すべりさせて、車椅子に移乗させます。

移乗させる際は、息を合わせて行いましょうね。

布団へ移動する際の介助方法

2010 年 11 月 15 日 月曜日

布団から立ち上がり移動した場合、その後、今度は布団に戻る必要があります。
麻痺が強く、筋力が低下している人は介助が必要です。
今回は、片麻痺の方を椅子から布団へ戻す介助方法を紹介します。
☆片麻痺の方を椅子から布団に戻す介助
① 椅子から立ち上がらせる
介助者は、介助を受ける人の体を支え、声をかけながら立ち上がらせます。
立ち上がった後は、本人の腰に手をあてて腰を支えることで立位を安定させます。
② 体の向きを変える
椅子の正面に立つように体の向きを変えます。
しっかりと腰を支えて行いましょう。
介助を受ける人には、座っていた椅子に手をついてもらい、体のバランスが安定するようにしてもらいます。
③ 膝をつく
介助者は、自分の体勢を低くしていきながら、介助を受ける人に健側の膝を曲げてもらいます。
その後、患側の膝を曲げますが、膝が曲がりにくい場合は、介助者が曲げる手伝いをします。
④ 腰を下ろしてもらう
両膝が布団の上についたら、介助者は座位が安定するまで腰を支えます。
この介助でのポイントは、介助を受ける人を急がせないこと。
急いで行うと危険ですので、ゆっくりと行うようにしましょう。

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