筋萎縮性側索硬化症(ALS) リハビリ
2016 年 7 月 7 日 木曜日こんにちは。スタッフの太田です。
7月に入り真夏日の多くなってきましたね。
今回は筋委縮性側索硬化症とういう病気を紹介したいと思います。
筋萎縮性側索硬化症とは、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす原因不明の神経変性疾患で、進行性に上位および下位運動ニューロンの変性、消失を生じます。
筋萎縮性側索硬化症は知能障害や眼球運動の障害はほとんどなく、感覚障害、膀胱直腸障害もありません。
現在、まだ有効な治療法はありませんが、治療薬により進行を遅らせることができます。
発病後平均3~5年で死亡することが多いですが、10年以上生存する例もあります。
症状
症状としては主に筋肉の萎縮と筋力低下があります。そのため、階段の昇降時の疲れやすさ、歩行困難などが起こります。
また、上位運動ニューロンの障害で痙性麻痺、下運動ニューロンの障害で弛緩性麻痺が起こります。
症状が進行すると全身の随意筋の萎縮、筋力低下のために眼を動かすことを除いてはほとんど自力で動かせなくなり、呼吸も困難になります。
筋萎縮性側索硬化症には、感覚障害、眼球運動の障害、膀胱直腸障害、褥瘡(床ずれ)の症状が現れません。これらは「陰性四徴候」と呼ばれています。
発症初期に感じる手足の麻痺による運動障害
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者さんの約7割の方が、手足の動きの異常を訴え病院を受診すると言われています。
初期の自覚症状としては下記のものなどがあげられます。
・細かいものが持ちにくい
・重いものが持てない
・手足をあげることができない
・走りにくい
・すぐに疲れてしまう
・手足がむくむ
・筋肉がピクっとなる
・筋肉の痛みやつっぱりを感じる
初期症状が出てから、徐々に手足の筋力が低下し、やせ細っていきます。
この症状が進行すると、日常生活での自立が難しくなり、支援が必要になります。
リハビリ
筋萎縮性側索硬化症はリハビリテーションがとても大切です。
筋力維持と筋萎縮の予防のために全身の筋肉を使う訓練・筋力トレーニング、マッサージ、鍼灸を行います。
また、関節拘縮の予防として関節の可動域訓練、その他にもADL訓練(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を行います。