リハビリ効果を高める手浴
2014 年 11 月 10 日 月曜日「手浴」とは、お湯で手だけを洗うことをいいます。
手浴は手が汚れたときや汗ばんだとき、爪を切る前などに行います。
温かいお湯の中では指の関節も動きやすくなるので、握ったり開いたりすることで手のリハビリにもなりますし、洗いながら揉むことで、マッサージの効果も得られます。
寝たきりの方や、脳梗塞後遺症などによる麻痺や関節拘縮がみえる方に効果的です。
手浴の前の準備
・40℃前後のお湯
・タオル
・ビニールシート
・石鹸
・桶(洗面器)
座った姿勢での手浴の方法
座っての手浴を行う場合には、ベッドにミニテーブルを設置したり、体の横に洗面器を置いたりして洗う方法があります。
手浴を行うときの姿勢ですが、上体を安定させるために座ってもらったときに膝の下に枕などを入れましょう。
寝たままの姿勢での手浴の方法
寝たままの状態で手浴を行うときは、介助を受ける人の体の横に洗面器を置いて洗います。
洗う側の肘の下にはタオルや枕などクッションを置いて手を浮かせるようにします。
お湯が介助を受ける人にとって熱すぎたりぬるすぎる可能性があるので、温度を確かめながらゆっくり入れます。
麻痺のある方は麻痺のない側の手から先にお湯に入れるようにしましょう。
そうすることで利用者様はお湯の温度をチェックすることができます。
洗うときは、汚れや汗たまりやすい指の間、つけ根、手のひらをきれいに洗います。
このとき、指先をもって指を広げると関節を痛めてしまうことがありますので指の根元をから広げるようにして洗うのがポイントです。
また、洗い終わった後は、お湯を変えてすすぎ、タオルで水気を十分に拭き取りましょう。
介助を受ける人の手が乾燥している場合は、手浴の前に蒸しタオルを手に巻いて、その上からビニールをかぶせて手をふやかしておくと、汚れやアカが落ちやすいのでやってみましょう。
麻痺のある方は、手の甲を少し押して手を開いてから汚れや汗のたまりやすい指の間、つけ根をきれいに洗いましょう。
洗い終わった後は、お湯を変えてすすぎ、最後は乾いたタオルで水気を丁寧に拭き取ります。
手浴は、簡単に行うことができますし、リラックス効果が高いので、一日一回行うことをおすすめします。
また、手浴をおこなったあとは関節や筋肉がほぐれるので、リハビリやマッサージ効果がさらに高まります。