立ち上がり ポイント④
2010 年 1 月 10 日 日曜日立ち上がりを行う際、理解力に問題がある場合を除いて、介助を受ける患者様にこの動作を妨げないように協力をしてもらうことは大切です。
なぜなら患者様に協力を得ることができれば、介助量を大幅に軽減することができるからです。
みなさん、立ち上がりを困難にしている一番の原因とは一体なんだと思いますか。
それは「前方への重心移動」ができていないことにあります。
患者様は、前に倒れるのが怖いといった理由から、足を前方に移動したり、踏ん張るようにつま先に力を入れて前に体が移動しにくくしたりすることがあります。
踵を床にしっかりつけ、つま先を軽く浮かせた状態が立ち上がりやすいのですが、
逆に踵を浮かせたつま先立ちの状態になってしまうということです。
この立ち上がりにくい状態に陥りやすいのが片麻痺なんです。
このような場合は、まず、介助を受ける患者様に足の力を抜いてもらい、踵が床についているかを確認するようにしましょう。
また、補助具(杖や歩行器)などを用いている患者様のそれらの使い方も動作に影響を与えます。
杖を下に押しつけて立とうとしたり、歩行器を自分のほうへ引っ張って立とうとすると、重心移動が妨げられて立ち上がりが困難になってしまいます。
杖や歩行器を遠くへ押し出すようにしてもらい前方に重心が移動を促すようにしましょう。
他にも、手すりでも同じことが言えます。
手すりの方向に体を移動させるように促すことで立ち上がりがりやすくなります。