高齢者の骨折
2015 年 3 月 20 日 金曜日高齢者のほとんどは「骨粗鬆症」になっており、それが原因で骨折しやすくなっています。
骨粗鬆症とは、骨がもろくなり、骨折しやすい状態になる病気のことです。
高齢者の骨折は、若い人の骨折と違い、後遺症が残りやすく、その後の日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
また、寝たきりになる原因でもあり、第一位の「脳卒中」に次いで「骨粗鬆症」は第二位となっています。
骨粗鬆症でなぜ寝たきりになるのかというと、骨折を治療するため安静にしなければならないので、その間に全身の筋力が落ち、寝たきりになってしまうからです。
しかし、骨折をしても必ずしも寝たきりになるわけではありません。「きちんとした治療とリハビリ」を行うこと。また、本人と家族の前向きな気持ちがあれば骨折したとしても寝たきりになる確率をぐっと下げることができます。
あきらめないで、治療とリハビリを続けていくことが大切です。
でも、まずは、骨粗鬆症の予防をし、骨折をしないことが大切ですね。
骨粗鬆症の予防としては、運動することがあげられます。
なぜなら、運動をすることで、骨は刺激を受け丈夫になるからです。
具体的な運動の方法としては「散歩」をおすすめします。
1日30分、距離にして約2キロメートルを毎日歩くようにしましょう。
毎日続けることで、骨は確実に丈夫になっていきますよ。
高齢者の骨折の特徴
一般健常者が骨折してしまったときには、交通事故などの強い外力を受けて周りの筋肉が傷ついたり、折れた骨が大きくずれたりすることにより、患部の強い痛みや腫れにより骨折した部位がはっきりわかるような症状が現れます。
しかし、高齢者の場合は違います!
わずかな外力でも骨折してしまうため、骨折した部分がズレることが少ないことも多く、骨折部の症状が軽度のために、受傷直後は強い痛みを感じないことも多くあるのです。
そのため骨折していることに気付かないまま、いつも通り生活し、骨折部のズレが大きくなってから病院にかかることも多いため、診断や治療が遅れることも少なくありません。
骨折しないためには
お年寄りの方が骨折する原因の約8割が転倒によるものです。
転倒するきっかけとしては、つまずいたり、滑るなどがあります。
例えば、敷居の段差や布団、座布団につまずいたり、床に置いてあった新聞・広告・チラシやお風呂場などですべったりがあります。
まず、そうならないためにも自宅では段差や障害物をなくすことが大切です。
また、お年寄りの方は加齢によって足腰が弱り始めているので、歩いたり、またいだり、登るために足腰を鍛えることも必要になります。
太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることで、膝が安定し、階段などの移動が楽になります。
また、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)を鍛えることによって、つまずきにくくなります。
「散歩」は毎日続けることで、筋肉を鍛えられるだけでなく、お年寄りの方に多い骨粗鬆症の予防にもなります。
このように転倒で骨折しないように予防をしていくことが大切です。