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‘病名’ カテゴリーのアーカイブ

急性散在性脳脊髄炎(ADEM)

2009 年 12 月 2 日 水曜日

リハビリ
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
★急性散在性脳脊髄炎とは
急性散在性脳脊髄炎とは、ウイルス感染後やワクチン接種後に生じるアレルギー性の脱髄疾患のことをいいます。ADEMとも呼ばれます。脱髄疾患とは、神経疾患の一種で、有髄神経線維の髄鞘(ミエリン)が障害されることで起こる疾患のことです。麻疹・風疹・インフルエンザなどのウイルス感染や百日咳、マイコプラズマなどの感染後に発症したり、狂犬病や痘瘡などのワクチン接種後の副作用として発症します。また、そういったことがないにもかかわらず発症することもあり、その場合は原因不明です。
★症状
発症すると発熱、頭痛、嘔吐、倦怠感などから始まります。その後、運動失調、片麻痺、四肢麻痺、などの神経症状がみられるようになります。重症の場合は、意識障害に陥ることもあり、その場合予後は不良です。
★リハビリ
急性散在性脳脊髄炎(ADEM)の運動障害や歩行障害などに対してのリハビリテーションは大切です。歩行障害に対しての歩行訓練、運動機能障害に対しての上肢訓練・下肢訓練、また麻痺による筋力低下に対しての筋力強化、筋萎縮、関節拘縮の予防を目的としたマッサージ、鍼灸治療、寝たきりによる褥瘡の予防のための体位変換などを行います。

ポリオ(急性灰白髄炎) リハビリ

2009 年 12 月 1 日 火曜日

リハビリ
ポリオ(急性灰白髄炎)
★ポリオ(急性灰白髄炎)とは
ポリオ(急性灰白髄炎)とは、ポリオウイルスの感染によって発症する感染症のことをいい、急性弛緩性麻痺を起こす病気です。ポリオウイルスが感染すると、脊髄神経の灰白質をおかすため、はじめの数日間は発熱、咽頭痛、胃痛などの症状が現れ、その後急に腕や足が麻痺して動かなくなります。感染者の90~95%は不顕性感染(症状が現れないで、本人の知らないうちに免疫ができて治ってしまうこと)で、1%未満で四肢の弛緩性麻痺を生じます。夏から秋にかけて多く発症し、感染経路は経口感染が主です。ポリオウイルスに対する抗ウイルス薬はまだありませんが、予防接種を受けることで予防をすることが可能です。
★症状
症状としては、はじめの数日間は発熱、発汗、嘔吐、下痢、倦怠感などの風邪に似た症状が起こり、その後一週間以内に筋肉痛や麻痺へ移行します。主に下肢の弛緩性麻痺を呈し、重症の場合は、呼吸筋の低下、麻痺を起こすことで死亡する危険性もあります。
★リハビリ
ポリオ(急性灰白髄炎)に対しての早期リハビリテーションは重要です。リハビリテーションは麻痺の進行を防ぐために行います。筋肉や関節の痛み・拘縮、麻痺に対して、マッサージや鍼灸治療、関節可動域訓練、運動療法などを行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

レビー小体病 リハビリ

2009 年 11 月 27 日 金曜日

リハビリ
レビー小体病
★レビー小体病とは
レビー小体病とは、変性性認知症の一種で、認知障害やパーキンソニズムと呼ばれるパーキンソン病のような運動障害を伴うものをいいます。レビー小体とは、神経細胞の内部に見られる異常な球形の封入体(異常な物質が集まって形成される能動的機能がない小体のこと)のことをいいます。レビー小体は、パーキンソン病に特徴的なものと見なされていましたが、今日では、パーキンソン症状のない患者様でも見られることがわかってきました。日本では、三大認知症(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症)の一つとされています。
★症状
初期の症状としては、幻覚をみたり、妄想をするといった症状が出てきます。その後、物忘れをするなどの認知障害が現れ、さらに筋固縮、寡動、異常歩行などのパーキンソニズムと呼ばれるパーキンソン病に似た運動障害が起こってきます。症状は徐々に進行し、最終的には寝たきりになります。
★リハビリ
レビー小体病のリハビリテーションは進行を遅らせ症状を和らげることを目的に行います。内容として歩行訓練、姿勢の矯正、方向転換の訓練、症状緩和を目的としたマッサージや鍼灸治療などを行います。リハビリは症状を緩和し、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を可能な限り良好に維持するために行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

多発性筋炎・皮膚筋炎 リハビリ

2009 年 11 月 25 日 水曜日

リハビリ
多発性筋炎・皮膚筋炎
★多発性筋炎・皮膚筋炎
多発性筋炎とは、横紋筋を広範囲に障害する慢性の炎症性筋疾患のことをいいます。四肢の近位筋群に左右対称に起こりやすく、力が入らない、疲れやすくなったなどの筋力低下を主徴とします。これに特有の皮膚病変を伴うものを皮膚筋炎と呼びます。多発性筋炎と皮膚筋炎は同一疾患とみなされていますが、別の疾患と考える見解もあります。原因は不明で治療方法も確立されていません。
★症状
症状としては、近位筋群の対称性筋力低下や関節痛があります。また全身症状としては発熱、倦怠感、ときに羅患筋肉の自発痛、圧痛、腫脹を起こします。皮膚筋炎の場合は、紅斑性皮疹が特徴で、眼瞼の上に浮腫を伴った紫紅色の紅斑(ヘリオトロープ疹)が見られます。また、間質性肺炎などの肺病変や心不全などの心病変なども起こります。
★リハビリ
多発性筋炎・皮膚筋炎に対してリハビリテーションは大切です。筋肉の痛みや関節痛に対して鎮痛・緩和を目的に鍼灸、マッサージを行います。また、全身のこわばり、動作の不自由さの改善、筋力回復を目的に筋力増強訓練、筋力トレーニング、歩行訓練、などのリハビリテーションを行います。

脊髄小脳変性 リハビリ

2009 年 11 月 14 日 土曜日

リハビリ
脊髄小脳変性症
★脊髄小脳変性症
脊髄小脳変性症とは、徐々に発症しゆっくりと進行性の経過をとり、小脳性もしくは脊髄後索性の運動失調を主な症状とする神経変性疾患の総称のことをいいます。成因は不明で、小脳や脊髄の神経核や伝導路の萎縮が生じます。小脳、脳幹、脊髄にかけての神経細胞は破壊されますが、大脳部分は破壊されないため、アルツハイマー病などとは異なり、患者は、自分自身の運動機能が徐々に衰退していくことをはっきりと認識できます。遺伝性のものと非遺伝性のものがあり、遺伝子疾患の大部分は常染色体の優性遺伝が原因だといわれています。
★症状
小脳の神経細胞が破壊された場合、歩行障害、四肢失調、構音障害、眼球震盪、姿勢反射消失などが起こります。延髄の神経細胞を損傷した場合は、錐体外路障害(振戦)、筋固縮、錐体路障害(バビンスキー反射)が起こります。自律神経の神経細胞が破壊された場合は、起立性低血圧、睡眠時無呼吸障害、発汗障害、尿失禁が起こります。不随意運動の障害では、ミオクローヌス(しゃっくりのように「ピクッ」と突然起こる筋肉の不随意運動)、舞踏運動(踊っているような動き)、ジストニア(身体の筋肉が不随意に収縮し続ける結果、筋肉にねじれやゆがみが生じ、思い通りに動かなくなること)などの症状が起こります。
★リハビリ
脊髄小脳変性に対するリハビリテーションは、運動機能全体の保持が目的として行われます。筋力トレーニング、歩行訓練、ADL訓練(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を行います。

コーレス骨折 リハビリ

2009 年 11 月 10 日 火曜日

リハビリ
コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)
★コーレス骨折とは
コーレス骨折とは、転倒時に手をついたさいに生じる橈骨遠位端の骨折をいいます。骨折の中でも最も頻度の高い骨折の一つです。骨粗鬆症を基盤にもつ高齢者が転倒した場合に起こります。しばしば尺骨茎状突起の骨折や手根骨の骨折を伴います。また、ときに正中神経損傷を伴うこともあります。骨折を生じた側の肩関節や肘関節も拘縮を併発することがあります。多くの場合、局所麻酔下に徒手整復後、手関節を軽度掌屈位でギプス固定されます。
★症状
骨折の症状としては、骨折部位の激しい自発痛、局所圧痛、骨折部位の腫脹および皮下出血、変形(フォーク状)、異常可動域、ゴリゴリというような軋轢音、関節をスムーズに動かすことができなくなるなどの機能障害があります。
★リハビリ
筋萎縮、関節拘縮などを防ぐために早期のリハビリテーションが大切です。関節拘縮予防と筋力強化を目的に指先を軽く握り開きするなどの筋力維持・増強訓練を行います。また、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)訓練、筋萎縮・痛みの緩和を目的にマッサージや鍼灸治療も行われます。

上腕骨近位部骨折 リハビリ

2009 年 11 月 7 日 土曜日

リハビリ
上腕骨近位部骨折
★上腕骨近位部骨折とは
上腕骨近位部骨折とは、骨粗鬆症を基盤に発生し、受傷機転は平地での転倒、ドアにぶつかるなどの軽微な外力が多いです。大腿骨頸部骨折とならび高齢者では非常に多い骨折です。約80%は転位がない骨折ですので保存的治療法が行われます。転位が大きい骨折は整復を要します。この骨折は肩関節の機能を障害するので、これらの機能回復が治療の目的でもあります。保存療法としては三角巾や即製スリングで固定し、手指の腫脹を予防・除去するため手指の自動運動を励行させます。
★症状
骨折の症状としては、骨折部位の激しい自発痛、局所圧痛、骨折部位の腫脹および皮下出血、変形、異常可動域、ゴリゴリというような軋轢音、関節をスムーズに動かすことができなくなるなどの機能障害があります。
★リハビリ
上腕骨近位部骨折に対するリハビリテーションでは、筋萎縮や関節拘縮を予防するための可動域訓練やマッサージ・鍼灸、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)上、手を口までもっていく、髪の手入れができることを目標とした訓練を行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

変形性足関節症 リハビリ

2009 年 10 月 13 日 火曜日

リハビリ
変形性足関節症
★変形性足関節症とは
変形性足関節症とは、距骨と脛骨・腓骨の遠位端にある関節面よりなる足関節に起こる進行性の退行性変性疾患のことです。大部分は、足関節部の脱臼・骨折や靱帯損傷などの外傷、感染や麻痺などに続発するものです。
★症状
足関節部の変形、腫脹、可動域制限があります。また局所熱感や圧痛、軋轢音(※車の車軸がきしむような、擦れるような音のこと)を認めます。
★リハビリ
リハビリは、足関節への負担を減らすための生活指導、筋萎縮と関節拘縮の予防を目的としたトレーニング、温熱療法、障害部位のマッサージ、筋力維持・全身状態の維持のため、歩行や体操などの全身調整運動を行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

変形性膝関節症 リハビリ

2009 年 10 月 9 日 金曜日

リハビリ
変形性膝関節症
★変形性膝関節症とは
変形性膝関節症とは、股関節の軟骨の変性、摩耗によって関節の破壊が起こり、これに対して骨硬化や骨棘形成などの骨増殖が起こり膝関節の変形と疼痛、運動制限を起こす進行性疾患です。加齢による関節軟骨の退行変性と荷重と関節運動の機械的刺激が作用して摩耗による関節の変形・増殖性変化により起こります。老化や肥満以外に原疾患が明らかでないものが多く、40歳以上の太った女性に多いです。
★症状
椅子から立ち上がるなどの運動開始時の疼痛がみられます。また関節の内側に圧痛を認めることが多いです。進行すると関節腫脹がみられ、膝蓋骨の輪郭がわからなくなります。関節液が貯留し膝蓋骨の浮動感を認めます。関節の変形でO脚を呈することが多いです。
さらに、大腿四頭筋の萎縮、筋力低下により階段の下りが困難になります。
★リハビリ
保存的療法を行います。内容としては、膝関節への負担を減らすための生活指導、筋力低下に対して筋力トレーニングを行うなどの理学療法、疼痛に対する温熱療法、全身状態を維持するために歩行や体操などの全身調整運動を行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

変形性股関節症 リハビリ

2009 年 10 月 6 日 火曜日

リハビリ
変形性股関節症
★変形性股関節症とは
変形性股関節症とは、股関節の軟骨の変性、摩耗によって関節の破壊が起こり、これに対して骨硬化や骨棘形成などの骨増殖が起こり股関節の変形と疼痛、運動制限を起こす進行性疾患です。中年以降にみられ、退行変性・老化現象に加え、力学的ストレスが加わって発症します。女性に多くみられます。
★症状
歩行や立ち座り、寝返りなどの股関節運動時の股関節部痛と、一側をひきずる形の異常歩行および可動域制限をきたします。また股関節外転筋力の低下のため、患側立脚時に骨盤は健側へ、肩は患側へ下がります。それによって歩く様は、体が揺れて歩いているようにみえます(トレンデレンブルグ歩行)
★リハビリ
リハビリは、筋萎縮と関節拘縮の予防、温熱療法、障害部位のマッサージ、筋力維持・全身状態の維持のため、歩行や体操などの全身調整運動を行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。

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